中学生の頃、芥川龍之介の短編を読んでも、ただ物語が淡々と進む印象しかなかった。
人物の心情や文章の鋭さはわかるけれど、なぜこれが名作なのかは理解できなかった。
大人になって改めて読み返すと、文章の中に潜む緊張感や、人間の深い心理の描写に気づく。
小さな行動や会話の端々に、極限まで研ぎ澄まされた人間の心が見えるのだ。
以前は表面的に読んでいた短編も、今では人間の内面の真実や恐怖を描いた深い物語に見える。
読むたびに、登場人物の選択や心理の複雑さに、少しずつ納得できる瞬間がある。
芥川龍之介を読むことは、
人間の心の奥を静かに覗く体験なのだと思う。
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