2026年5月30日土曜日

黒猫と鳥居

黒猫と鳥居

夕方の道を歩いていると、
小さな神社の前に出ました。

そこには赤い鳥居があり、
その下に一匹の黒猫が座っていました。

黒猫は逃げるでもなく、
こちらを見るでもなく、
ただ静かに鳥居の向こうを見つめていました。

まるで、
その先にあるものを知っているようでした。

鳥居の向こうには、
石畳の参道が続いていました。

夕日の光が少しだけ差し込み、
赤い鳥居も、黒猫の背中も、
やわらかく照らされていました。

黒猫というだけで、
どこか不思議な存在に見えることがあります。

ただそこにいるだけなのに、
何かの物語が始まりそうな気がするのです。

神社の鳥居も同じです。

普段の道の途中にあるのに、
そこをくぐると少しだけ空気が変わる。

日常の中にある、
小さな境目のような場所です。

黒猫はゆっくり立ち上がり、
鳥居の下をくぐっていきました。

細いしっぽを揺らしながら、
何も言わずに奥へ進んでいきます。

その後ろ姿を見ていると、
こちらも少しだけ、
鳥居の向こうをのぞいてみたくなりました。

特別なことが起きるわけではありません。

けれど、
何気ない夕方の景色の中に、
少しだけ不思議な時間が流れていました。

黒猫と鳥居。

それだけで、
なんでもない道が、
物語の入口のように見えてくるのです。


ここまで読んでくれて、ありがとうございます

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よろしければ、
のぞいてみてください


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