2026年9月12日土曜日
普通の猫と楽しそうに遊ぶメインクーン
午後の陽だまりが、縁側の板の間にゆっくりと伸びていく時間だった。
その家には、二匹の猫がいる。一匹は、体の大きなメインクーン。もう一匹は、どこにでもいるような、ごく普通の茶トラの猫だ。名前をコタという。
メインクーンの名はレオ。生まれたときから体が大きく、耳の飾り毛はふさふさと立ち、尻尾は太い筆のようだった。初めてこの家に来た日、レオはコタの何倍もある体を持て余すように、そろりそろりと歩いていた。コタはそんなレオを見て、しばらく警戒するように距離を置いていた。
けれど、猫同士の時間の流れというのは、人間が思うよりもずっと早い。
三日目の朝、コタが自分のおもちゃのねずみを転がして遊んでいると、レオがそっと近づいてきた。大きな前足で、ちょんとねずみを押す。コタは驚いたように飛びのいたが、すぐにまたねずみに向かっていった。レオもまた前足を伸ばす。二匹は、ねずみを挟んで見つめ合った。
それから、何かが変わった。
コタが縁側を走れば、レオもその後を追いかける。体の大きさなど気にしていないかのように、レオは軽やかに床を蹴った。コタが振り返り、また走り出す。追いかけっこは家じゅうに広がり、カーテンの陰、ソファの下、階段の途中まで、二匹の足音が響いた。
疲れると、レオは大きな体をどさりと横たえる。すると、コタがその胸のあたりにするりと入り込んで、丸くなった。レオは目を細め、コタの頭をぺろりと舐めてやる。コタは目を閉じたまま、小さく喉を鳴らした。
夕方になると、窓の外がオレンジ色に染まっていく。レオはコタの尻尾にじゃれつき、コタはくるりと体をひねってそれをかわす。逃げては追い、追われては逃げる。二匹の影が、畳の上で重なっては離れていった。
体の大きさも、生まれた場所も違う二匹だったけれど、遊んでいるときのその表情には、少しの違いもなかった。ただ楽しくて、ただ嬉しくて、時間を忘れて駆け回る。それだけだった。
夜、二匹は同じ毛布の上で眠りについた。レオの大きな体に寄り添うように、コタが丸くなっている。窓の外では、静かに月が昇り始めていた。
明日もきっと、二匹はあの縁側で、同じように追いかけっこをするのだろう。
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