2026年2月22日日曜日

読書は現実逃避なのだろうか

読書は現実逃避なのだろうか。

たしかに、ページを開けば
いまいる場所とは違う世界が広がる。
仕事のことも、悩みも、
ほんのあいだ遠ざかる。

それは逃げていることになるのだろうか。

たとえば、
『銀河鉄道の夜』を読むとき、
私たちは列車に乗り、夜空を旅する。
現実には存在しない風景の中で、
それでも確かな悲しみや優しさに触れる。

物語は、現実とは違う。
けれど、そこに流れる感情は本物だ。

読書は、
現実から離れる時間であると同時に、
現実を見つめ直すための距離でもあるのかもしれない。

近すぎると見えないものがある。
一歩引くことで、形がわかることがある。

ページを閉じたあと、
世界は何も変わっていない。
けれど、ほんの少しだけ
受け取り方が変わっている。

もし読書が逃避だとしても、
それは「戻ってくる前提の旅」なのだろう。

遠くへ行くことで、
いまいる場所を確かめる。

読書は現実逃避なのだろうか。

それは逃げることというより、
息継ぎに近い行為なのかもしれない。

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