2026年7月26日日曜日
黒猫と信号機
いつもの交差点で
会社帰り、いつも渡る交差点がある。片側二車線の広い道で、信号待ちの時間が妙に長い。スマホを見るでもなく、ただぼんやり信号が変わるのを待つ——そんな数十秒が、一日のうちで一番何も考えていない時間かもしれない。
先日、その交差点で黒猫と出くわした。
信号が赤に変わった瞬間、横断歩道の端からするりと現れて、悠々と道路を渡っていったのだ。車は一台も来ていなかったから危なくはなかったけれど、その堂々とした歩きっぷりに、思わず見とれてしまった。
「黒猫が横切ると不吉」は本当か
黒猫が道を横切ると縁起が悪い、という話を聞いたことがある人は多いと思う。西洋発祥の迷信で、中世ヨーロッパで黒猫が魔女の使い魔とされたことに由来するらしい。一方で、イギリスやアイルランドでは逆に「幸運の象徴」とされている地域もあるというから面白い。
日本でも地域や世代によって受け止め方はさまざまで、単なる都市伝説として楽しむ人もいれば、なんとなく気にしてしまう人もいる。私自身は特にどちらでもなかったのだが、あの日の黒猫があまりに堂々としていたせいか、「今日はちょっといいことがあるかもな」と、根拠もなく思ってしまった。
信号機という装置の不思議
信号を待ちながらふと思ったのだが、信号機というのは考えてみると不思議な存在だ。赤・青・黄の三色だけで、何百万人もの人の動きを止めたり進めたりしている。誰も疑わず、当たり前のようにその指示に従う。もし信号機がなかったら、あの交差点はきっと大混乱だろう。
黒猫は信号なんて気にせず、自分のタイミングで道を渡っていった。人間社会のルールの外側にいる存在が、ルールの真ん中を悠然と横切っていく様子は、なんだか妙に痛快だった。
おわりに
たまたま黒猫と信号待ちのタイミングが重なっただけの、ただそれだけの出来事なのだけれど、こういう小さな偶然に気づけるかどうかで、日常の解像度は変わる気がする。次にあの交差点を通るときも、また何か面白いものに出会えないかと、少しだけ視線を上げて歩いてみようと思う。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます
PR
コータのAmazonページへ
よろしければ、
のぞいてみてください
登録:
コメントの投稿 (Atom)

0 件のコメント:
コメントを投稿