前回、あの不思議な存在と出会った。
ホログラムのようで、AIのようで、どこか人間離れした美しさを持つ美女。
その時、彼女はこう言っていた。
「龍族の方とは知らずに」
男の子はその言葉が、ずっと気になっていた。
龍族?
もしかして——。
男の子は、隣にいるちびっこ龍の方を見た。
そして、少しだけ首をかしげながら聞いてみた。
「龍族って……君のこと?」
ちびっこ龍は、少し間を置いてから答えた。
「……知らない」
その答えは、あまりにもあっさりとしていて、逆に現実感がなかった。
すると、あのAIのような美女が静かに口を開いた。
「龍族とは——ここではない世界と、この世界を行き来する者たち」
「そして、龍と同じように風の力を扱う存在」
その声は、まるでどこか遠くから響いてくるようで、
どこか機械的で、それでいて不思議と温かみがあった。
「龍族が現れた時、私たちは従うようにできています」
男の子は、その言葉の意味をうまく理解できなかった。
ただ、空気が少し変わった気がした。
静かで、でも何かが動き出しているような感覚。
「……ついてきてください」
そう言って、彼女は歩き出した。
迷いのない足取りだった。
男の子は、ちびっこ龍と顔を見合わせる。
そして、なぜか断る理由も見つからず、その後をついていった。
しばらく歩くと、一つの部屋にたどり着いた。
扉が静かに開く。
そこに広がっていたのは——。
光だった。
柔らかく輝く光の中に、たくさんの美女たちが佇んでいる。
まるで同じ存在のようで、それでいて一人ひとりが違う輝きを持っていた。
そして、その奥には——。
山のように積まれた財宝。
宝石が光を反射し、部屋全体が幻想的にきらめいている。
現実なのか、夢なのか。
男の子にはもう分からなかった。
AIのような美女は、ゆっくりと振り返る。
そして、まっすぐに男の子を見つめた。
その瞳には、感情があるようで、ないようで。
「——私と、ここで暮らしませんか?」
その言葉は、とても静かだった。
だけど、なぜか強く心に残る響きを持っていた。
男の子は、すぐには答えられなかった。
この場所は、あまりにも美しくて。
あまりにも現実離れしていて。
そして、どこか少しだけ——怖かった。
隣で、ちびっこ龍が小さく息を吐いた。
その音だけが、妙に現実的に聞こえた。
男の子は、ゆっくりと口を開こうとする。
——その答えは、まだ自分でも分からなかった。
そして夢はまだ続くようだ
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