放送委員の男の子と女の子は、いつもペアで下校の放送を担当しているはずだった。
でも、現実は少し違う。
男の子はいつもそのことを忘れてしまうのだ。
そのため、1学年上の女の子が今日も一人で放送室に立っていた。
「また今日も…」
グランドでは男の子が友達がボールを追いかけて笑っている。
男の子はいつものことなので自分が放送委員であることすら忘れかけていた。
下校の時間になったので、
校舎の方からは、女の子が下校の放送を流している。
「皆さん、そろそろ下校の時間です…」
男の子は少し耳を傾け、心の中でそっとため息をついた。
「そういえば俺って放送委員だったかな?」
下校の時間になったので、
遊んでいた男の子は慌ててボールを拾い、軽く友達に手を振る。
一方、放送室では女の子はいつも通り最後まで作業をしていた。
家に向かう道すがら、男の子は自分のだらしなさを少し反省した。
「明日は絶対忘れない…かな」
でも、今日の遊んでいた時間と、女の子が黙々と放送をやってくれた安心感が、心の中でほっと温かく残っていた。
グランドでの遊びと、女の子の頑張り――
この小さな日常のずれが、男の子にはちょっと特別な1日として記憶に刻まれたのだった。
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