庭の片隅に、燃えるような赤いケイトウが並んで咲いていた。鶏のとさかのように波打つ花びらは、夕方の光を受けてますます濃い色を放っている。
その根元をのぞき込むように、一匹のマンチカンが座っていた。短い足を折りたたみ、体を低くして、じっとケイトウの揺れを見つめている。風が吹くたびに花が小さく揺れ、マンチカンの耳もぴくりと動いた。
「なんだろう、これ」
そう言いたげな顔で、マンチカンは前足をそっと伸ばした。触れるか触れないかの距離で止まり、鼻先を近づけてくんくんと匂いを嗅ぐ。ケイトウの葉がふわりと揺れると、驚いたように一歩後ずさりし、それからまた興味津々に近づいていく。
しばらくすると、マンチカンは花壇のそばにごろりと横になった。短い足を投げ出し、赤い花を背景にお腹を見せて寝転がる姿は、まるで自分もこの庭の一部になったかのようだった。
夕焼けがケイトウの赤をいっそう鮮やかに染め上げるころ、マンチカンは目を細めてゆっくりと瞬きをした。花も猫も、同じ夕暮れの中でただ静かに佇んでいた。
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