2026年8月18日火曜日
スイカが好きな猫
夏の縁側に、大きなスイカが置かれている。切り分けられたひと切れを前に、一匹の猫がじっと座っている。
その猫は、なぜかスイカが好きだった。飼い主が冷蔵庫からスイカを取り出す音を聞きつけると、どこにいてもすぐに台所へ駆けつける。皿に盛られたスイカを見つめる目は真剣そのもので、まるで「早くちょうだい」と訴えかけているかのようだ。
一口もらうと、赤い果肉に鼻先をこすりつけるようにして匂いを嗅ぎ、それからゆっくりと舐め始める。種は器用によけて、甘い果汁の部分だけを味わっているように見える。頬張るというより、少しずつ少しずつ楽しむような食べ方だ。
夏の暑い日、家族みんなでスイカを食べる時間は、この猫にとって特別なひとときなのだろう。網戸の向こうからセミの声が聞こえる中、家族の輪に加わってスイカを待つ姿は、なんとも微笑ましい。
猫は基本的に甘いものの味をあまり感じないと言われているが、この猫はスイカの水分やシャリシャリとした食感、ひんやりとした冷たさが気に入っているのかもしれない。理由はどうであれ、大好物を前にした無邪気な表情は、見ている人の心をふっと和ませてくれる。
夏が近づくと、この猫は落ち着かなくなる。まるでスイカの季節がやってくることを、体全体で察知しているようだ。今年の夏も、縁側でスイカを待つあの姿が見られるのだろう。
小さな幸せを見つけるのが上手な猫たちを見ていると、こちらまで穏やかな気持ちになる。今日も暑い一日、冷えたスイカを片手に、猫たちの夏の過ごし方に思いを馳せてみるのもいいかもしれない。
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