2026年9月25日金曜日
癒される秋の夕日と川面のきらめきとメインクーンという猫
秋の風が少し冷たくなり始めた夕暮れ時、大きなメインクーンが一匹、川沿いの土手に座っていた。名前はまだ誰も知らない。ただ、この時間になるといつもこの場所に現れることだけを、近所の人たちは知っていた。
夕日は今、ちょうど山の稜線に触れようとしていた。橙色の光が空いっぱいに広がり、薄く伸びた雲まで染めていく。その光は川面にも降り注ぎ、水の流れに合わせて無数の光の粒が生まれては消え、また生まれていった。まるで川そのものが、小さな星をたくさん散りばめているようだった。
メインクーンはその輝きをじっと見つめていた。ふさふさとした尾がゆっくりと土の上を撫でる。風が吹くと、すすきの穂が揺れて、さらさらという音を立てた。それに合わせて、メインクーンの耳がわずかに動く。
しばらくすると、川面を渡ってきた一匹の赤とんぼが、すぐそばの草に止まった。メインクーンは首を傾げてそれを見つめたが、追いかけようとはしなかった。今日はただ、この夕日と光のきらめきを眺めていたかったのかもしれない。
日が沈むにつれて、橙色は少しずつ紫がかった色へと変わっていく。川面の光もゆっくりと弱まり、代わりに空には一番星が浮かび始めた。メインクーンは大きく伸びをすると、静かに立ち上がり、来た道をゆっくりと歩いて帰っていった。
その後ろ姿を、川はいつまでも優しく流れ続けていた。明日もまた同じ時間に、同じ場所で、あの猫は夕日を待っているのだろう。
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