2026年9月22日火曜日
癒される秋の実りの畑とマンチカン
夕方の光が、畑の上を橙色に染めていた。
稲穂はすでに刈り取られ、代わりに畑の隅には南瓜や里芋の葉が広がり、少し離れた場所には柿の木が実をたわわに実らせていた。風が吹くたびに、乾いた土と熟れた果実の甘い匂いが混ざり合って漂ってくる。
その畑の畝の間を、白と茶色のマンチカンがゆっくりと歩いていた。短い脚が土の凹凸に埋まるたびに、少しよろけながらも、決して急がない足取りだった。
マンチカンは南瓜のそばで足を止めた。丸くて大きなその実を、しばらく不思議そうに見つめている。前足でそっと触れてみると、硬い表面にわずかに爪が引っかかり、驚いたようにぴょんと後ろに飛び退いた。それから何事もなかったかのように、また畝の間を歩き始める。
畑の持ち主である老人が、少し離れたところで軍手をはめたまま、その様子を眺めていた。
「今日も来たのか」
そう声をかけても、マンチカンは特に返事をするでもなく、老人の足元まで歩いてきて、ちょんと体をすり寄せた。老人は笑って、収穫したばかりの柿を一つ、マンチカンの目の前にそっと置いてやった。マンチカンは匂いを確かめるように鼻を近づけたが、食べ物というより、ただの丸い物体として興味を持ったらしく、前足でくるくると転がして遊び始めた。
畑の向こうには、刈り取られたあとの稲穂の切り株が並び、その先には夕焼けに染まる山の稜線が見えた。空にはとんびが一羽、ゆっくりと円を描くように旋回している。
老人が農作業の手を止め、切り株に腰を下ろすと、マンチカンもいつの間にか隣にちょこんと座り、同じ方向を見つめていた。二つの背中に、秋の柔らかい光が静かに降り注いでいる。
やがて日が沈み、畑全体がオレンジ色から藍色へと変わっていく頃、マンチカンは大きなあくびを一つして、老人の膝の上にするりと乗った。老人はその小さな体をそっと撫でながら、今日の収穫の重みを思い出すように、ゆっくりと息を吐いた。
実りの秋。畑には静かな豊かさが満ちていて、その真ん中で、小さな猫が今日も変わらず、のんびりと日暮れを見送っていた。
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