2026年9月23日水曜日

癒される秋晴れの日の彼岸花畑とメインクーン

癒される秋晴れの日の彼岸花畑とメインクーン

九月の終わり、空は洗い立てのシーツのように澄んでいた。田んぼのあぜ道には、深紅の彼岸花がびっしりと咲き並び、風が吹くたびに細い花弁がさらさらと震えていた。

その畑の入り口に、一匹の大きな猫がゆっくりと姿を現した。ふさふさとした長い毛並みと、たてがみのように豊かな胸毛を持つメインクーンだった。金色の瞳は、真っ赤な花畑を見渡すように細められている。

猫は畦道をゆっくりと歩き、時々足を止めて彼岸花の香りを確かめるように鼻を寄せた。花はどれも背が高く、猫の顔のあたりまで伸びていて、赤い群れの中にふわりと浮かぶ白っぽい毛並みが、まるで一枚の絵のように映えていた。

しばらく歩くと、畑のちょうど真ん中あたりに小さな石があった。猫はそこに軽々と跳び乗り、前足を揃えて座ると、大きく息を吐いた。秋の風はもう夏の名残を感じさせず、ただ涼しく、乾いた匂いを運んでくる。空にはとんびが一羽、ゆっくりと円を描いていた。

猫はしばらく目を細めて花畑を眺めていたが、やがてまぶたを閉じ、日差しの暖かさに身を委ねるように丸くなった。赤い花の群れと、青く高い空、そしてその真ん中で静かに眠るメインクーン。時間だけが、ゆっくりと、優しく流れていくようだった。

風がまた一度吹いて、彼岸花の群れが小さくざわめいた。猫はその音に片耳だけをぴくりと動かしたが、目を開けることはなく、そのまま秋の午後の静けさに溶けていった。


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